上海旅行2日目

2日目は無錫市へ向かった。ホテルからバスで1時間。無錫とはその名の通り、昔は青銅器の原料となる錫が取れた場所。元々は有錫という名の町だった。でも錫を取りすぎて取れなくなってしまったんだとか。それは悪いことではなく良いこととして捉えられている。その証拠に「無錫寧、有錫兵」という言葉がある。錫が無いと生活は安泰だが、錫があると兵隊が来てしまう、という意味らしい。今では無錫は中国有数の工業都市の1つである。上海が中国の長男ならば、無錫は次男。日本企業も多く進出していて、Panasonic や日立などの工場がある。鄧小平時代には結婚相手の条件として、広州の冷蔵庫、上海の白黒テレビそして無錫の洗濯機を持っていることが挙げられたんだとか。上海から西へ150キロ進むと太湖がある。太湖の大きさは琵琶湖の4倍。湖に浮かぶ島は約千個にも及ぶ。淡水真珠が盛ん。島の中でも有名なのが、越の国の妃で中国4大美人にも数えられる西施の故郷。桟橋から船に乗って5分で到着。綺麗な場所だった。ざっと15分で回れてしまう小さな島。島の中にさらに池があり、黒鳥が放たれていた。人馴れしているので向こうから近づいてくる。一番大きな建物の中で、桃色の衣装を纏った女性と水色の衣装の男性が踊りを踊っていた。梅が綺麗だった。私たちが通った場所は太湖の中でもさらに蠡湖(れいこ)という名前がつけられている。昔は湖に住む人それぞれが自分の縄張りに名前をつけていたから、太湖だけで70以上の名前があるらしい。

f:id:lovemikeneko:20190313212852j:image西施園

その後真珠の卸売り店で真珠のアクセサリーを買わされそうになった後、隣接するレストランで無錫料理。ピーマンの炒め物とトマトが美味しかった。そろそろ中華料理に飽きてきた。お菓子が食べたい。
蘇州市へ。蘇州は昔呉の王国があった場所。呉はシルクが有名で、刺繍研究所で作品を見た。裏表がない(玉止め、玉結びがない)作品や、裏と表で絵柄が違うものなど美しい作品がいっぱい。英国皇室や日本皇室からも作品を依頼されて肖像画を刺繍している。ぱっと見写真に見える。
それから世界遺産の京抗大運河とぐう園に行った。大運河は長さ1798キロ。ここから北京まで船で1ヶ月かけて行ける。川沿いには柳が植わっていて、周りの建物は瓦屋根。全部100年以上前の建物。金沢を連想させる。爽やかで気持ちよかった。遠くに虎丘塔という斜塔が見えた。1400年前の建物。ピサより先輩。北の方角に傾いている。地震が無いからまだ倒れていないけどもしあったらすぐ崩れてしまうらしい。中には入れない。

f:id:lovemikeneko:20190313213409j:image虎丘


ぐう園は蘇州の昔のお偉い役人さんが、当時一夫多妻制が普通だったのに、たった1人の奥さんの為に作った庭園。木蓮や梅が咲き誇り、坪庭や小さな池があって美しい場所だった。建物は中華式で、屋根に色々な動物が彫ってあった。運河のほとりにあるので湿気対策のため掛け軸は木彫りか石彫り。まあとにかく素敵な場所。

f:id:lovemikeneko:20190313213512j:imageぐう園


本来なら夕飯のあと上海タワーに登る予定だったのに、ツワー会社の都合で中止に。残念。上海タワーの展望台の高さは世界一で、スカイツリーの展望台より高い。118階にあって、地上からエレベーターで1分かからずに行ける。三菱製。展望台まで190元。行きたかったなあ。
ホテルに戻ってフロントの人にwifiの不調を訴えた。すると、LINE Twitter Facebook gmailが使えないのはwifiが悪いのではなく、政府の規制がかかってるかららしい。safariさえ開かなかったが、app store が開いたので、VPNのアプリをダウンロードしてみると、無事に使えるようになった。