上海旅行1日目②

昼食後、「新天地」へ向かった。新天地は昔、若かりし毛沢東が12人の仲間と共に当時の政府の弾圧を避けるために潜伏した場所で、22年前に建物を保存するために改装された。フランス式の街並みで2階建が殆ど。まるでヨーロッパにいるような、石や煉瓦造りのお洒落な街で、高級なお店が立ち並ぶ。レストランが多く、アフタヌーンティーが5000円ほど。もちろん食べない。日本でいうと銀座や代官山のような感じ。通り外れのパン屋さんでカフェラテ(22元)と菓子パン(2つで27元)買って表のテラスで食べた。美味しかった。パンは高くないのね。集合場所への戻り方が分からなくなってしまったので、場所の写真を近くにいた警備員さんに見せて道を英語で尋ねたところ、英語は通じない感じだったが、雰囲気を察したらしく道を教えてくれた。

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新天地の写真


 次に向かったのは、田子坊。毛沢東時代の最先端のアート(油絵など)を学ぶ画家が集まっていた場所。ここも中国の古い建物が立ち並び、殆ど二階建て。まるで迷路のように道が入り組んでいた。砂糖菓子やドライフルーツ、串焼きや雑貨のお店、それとパブがあり、多くの人で賑わっていた。道の端でおじさんか油絵を描いていた。上手だった。またまた道に迷ったので集合場所の写真をお店の人に見せたところ、やっぱり英語は通じなかったが、親切に場所を教えてくれた。バスに戻ったあとチェンさんに「すみません、ここに行きたいです」を中国語でどう言うか聞いた。「tào pu shìí shàn shién tsuā nìí」(発音記号適当)
田子坊に行く前、チェンさんがスリについて注意してくれた。中国では今キャッシュレス化が進んでいて、中国人で財布を持つ人は殆どいなくなっている。そのため、現金を持つ外国人がよく狙われるのだとか。鞄はしっかり前に抱えて歩いて下さいとチェンさんは言ったけれど、彼の鞄はずっと開きっぱなしだった。私でもスれそう。

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田子坊の写真

 

夕飯会場までの道はとても渋滞していた。上海は渋滞が多い。「渋滞が無ければ上海ではない」とチェンさんは豪語する。しかし政府はこの状況を緩和するため、車のナンバープレートを有料にした。有料なのは中国全土で上海のみ。その額なんと230万円。上海のナンバープレートの略字は「沪」。これがついている車は大抵高級車。BMWとかベンツとか。トヨタや本田も人気らしい。でも上海で買うと600万円くらいするんだって。日本の3倍近い。上海でナンバープレートを取得するには、色々な証明書を提出してそれから初めてオークションに参加できる。ナンバープレートのオークション!そこまで大変だから、車も高級車を買うんだね。もちろん、抜け道もあって他の都市で取得することも出来る。上海市内を走る軽自動車は大抵他の都市のナンバープレート。でも上海のものじゃないと高速道路とかで色々規制があるらしい。政府は抜目ない。
交通事故の話も面白かった。上海では交通事故が起きるとすぐに本人達で写真や動画を撮って保険会社に連絡して解決する。素早くしないと警察がきて被害者加害者関係なく両方から罰金5000元徴収するからだ。大抵の人は保険会社に加入済みだし、事故が起きた時どちらが悪かったかなんて一目瞭然なので、自己解決で問題ないのだとか。
夕飯は四川料理。野菜炒めが多かった。火鍋みたいな、かなり辛い鍋もあった。山椒の香りが効いていて食べる前からやばいって分かった。やばかった。
それから上海雑技団を観た。世界一面白い観劇らしい。雑技団というからサーカスみたいなものかなと思っていたらその通りで、サーカスと違うのは全て人間がやるということ。手品、空中ブランコ、軟体人間、壺回しなど、種々に富んだ人間離れした技を見れた。観劇料280元。後ろの方の席だったけど、劇団四季のA席より全然近い。観ている間「やばい」と「凄い」しか発せなかった。語彙力のなさ。一応ストーリー仕立てになっていて、毛沢東時代から現代までの上海を振り返るというコンセプトだったらしいが、よく分からなかった。
それからホテルへ。帰り道、高層マンションの窓1つ1つから様々な濃度の光が漏れていた。カーテンをつけていない家が殆どで、中の様子が下から見えた。まるでヨーグルトの容器とアルミホイルで作ったプラネタリウムみたいだなと思った。
ホテルは郊外に位置していたが、内装、外観ともに綺麗だった。西洋人向けなのか、バスタブの高さやトイレの便座の高さが高くて足が足りない。お風呂から出る時、外の床に足が届かなくて、ジャンプしたら滑って脹脛を打った。痛かった。最大の問題はwifiが通じないこと。正確には接続は出来てアンテナもちゃんと3本立っているのに、LINE、Twitter、メールその他諸々全てが使えないのだ。死にそう。中国の人口が多すぎて接続しづらいのか、政府の規制がかかって開けないのか、どちらにせよ中国に来る時はホテルのwifiを当てにせず、きちんと空港で買うべき。朝になったらLINEだけ使えるようになっていた。謎。

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バスから見た夜景